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最強の調味料はこれだ

 今週のお題「調味料」

 18歳、大学進学と同時に一人暮らしを始めた。実家では、「家事なんて必要に迫られたら、誰でもできる。今はとにかく勉強をしなさい!」と言われ、お皿洗いの一つ手伝ったことはなかった。だから、わたしはほとんど料理をしたことがないまま、一人暮らしをはじめることとなった。そんな私に母は「和食なんてこれさえあったら、何でもできるで」とアドバイスをしてくれた。それがこちらである。

エバラ すき焼のたれマイルド 500ml

エバラ すき焼のたれマイルド 500ml

 

  そう、すき焼きのたれ。これさえあれば、なんでもできる、といわれた。まるで、気合いがあれば何でもできると同じノリで。

 私はその言葉を真剣に受け止め、あらゆる和食をこの一本で作ってきた。すき焼きのたれというものは基本的に、醤油、酢、みりん、砂糖、とおそらく出汁を混ぜ合わせたものに過ぎない。たいして、和食の味付けはたいていこれらの調味料を同じ量ずつ混ぜたモノがベースになる(ソースは中学の家庭科の授業)。だから、すき焼きのたれを使えというアドバイスは決して間違っていない、という理論的な安心感もあった。肉じゃがも、カツとじも、きんぴらゴボウも、煮物も、炊き込みご飯もこれで作った。さらには、甘酸っぱい味付けをしたいときは、すき焼きのたれと酢を1:1で混ぜればいいし、塩気が欲しければ。すき焼きのたれに醤油をたせばいい。ちなみに、このエバラのすき焼きのたれは、かなり甘いので、これに砂糖を足すことはさすがにない。本当に万能調味料なのである。

 

 このことを、友達にぽろっと話したことがある。これから下宿をはじめる子が、和食とかめんどくさそう、という話をしていたので、そんなん大体、すき焼きのたれで十分だ、と言ったらどん引きされたうえに、信じられない頭がおかしいんじゃないかと言わんばかりに非難された。引かれた意味がわからなかった。そもそも、料理を不足なくできる母から直々に教えてもらったことだし、そこまで否定されることでもない。実際できあがった料理は、何の問題もない。普通に、普通の料理である。何故そこまで言われなければならないのか。

 

 憤慨した私は、帰省をした際に、母にこんなことを言われたと報告した。そして、「お母さんもすき焼きのたれ使ってるんでしょ?」ときいた。すると母は「え、そんなもん、つかわへんで。ちゃんと作るで。」と言ってきた。ブルータスお前もか、よろしくこんなに裏切られたことはなかった。

 

ちなみに、砂糖の甘さはいらないときはこちらがおすすめです☆