日誌

生きる活力はアイドルです

デビューできるのってすごいよね

プロになるためには、何か一つのことに集中するしかない。だからこそ、プロを目指して走り続けていると、途中でそれをやめることが、怖くて怖くて仕方がなくなる。二十代にもなれば、まわりはみんなどこかに安定を見出して、未だにどこかにたどり着くこともできずに、何かを目指し続けていることが不安でたまらなくなる。でも、やめるのも怖い。

アイドルの現場に行くと、心が満たされるのと同時に、猛烈に精神が疲弊する。歌って踊ってみんなに幸せを振りまくことのプロであるあの人たちは、きっと私ほど頭は良くない。漢字が読めなかったり、教養が足りなかったり、何かのプロになるために、きっといろんなことを犠牲にしてきたんだろうな。人間は適材適所なんだろう。できることと、できないことがあって、わたしには、アイドルみたいに他人を幸せにすることはできない。じゃあ、わたしにも、きっと何か、適所があるわけで、それは。

そういうことを毎度毎度考えて、適所にたどり着けないかもしれないことが、怖くて怖くてたまらなくなる。自分にできること、一つしかないって思ってた。でも、自分が適所だって思ってるところが、もしかしたら間違っているかもしれない。間違っていたとして、今更、他に何ができるんだろう。

そういう自分に対する期待を信じて、居場所にたどり着いたアイドルってすごいよな。陳腐な言葉だけど、すごいよな。

我慢できるかな。信じられるかな。母親に、高校生のときからずっと我慢してきて、報われたらいいねぇって言われたことが、ふわふわ頭の中で回ってる。